長期修繕計画・建物診断は、今後も長きにわたって快適なマンション生活を続けるため、また、マンションの資産価値を維持していくために大変重要なものです。
マンションの計画修繕を行うための財政的な基礎となる修繕積立金の積立額の過不足の算定を行う意味からも、マンションごとの特徴に合った精度の高い長期修繕計画の策定が望まれています。ここで、精度の高い長期修繕計画を策定するため、そして今後の大規模修繕の優先度を調査するために建物診断(建物劣化診断)を同時に行うことは大変有効です。
マンションサポート福島では、現行の長期修繕計画が適切なものであるかどうか等の精査・見直しをはじめとし、自主管理マンションに多く見受けられる長期修繕計画を策定していないマンションにおける新規の長期修繕計画の策定や、リゾートマンション等特殊な施設・設備を有しているマンションにおける長期修繕計画の策定等、様々なご要望やご相談を承ります。
代表の鈴木は、一級建築士であり、また地方公共団体の技術職員として、多数のコンクリート建造物の設計・積算、契約管理・工事監理に関わり実績を残してきました。 長期修繕計画・建物診断は、大規模修繕工事とともに、マンションサポート福島が最も得意とする分野であります。
マンションサポート福島の長期修繕計画書の特徴
積算項目の多様性
各マンションごとに防水工事・外壁改修工事・共用廊下の改修工事などをマンションの実態に合わせて詳細に積算した長期修繕計画の策定を行うほか、標準的なマンション規模をモデルとした一般的な費用を類推する簡易型の長期修繕計画の策定も行っております。
この積算手法の選択が可能であることにより、
- 早期の大規模修繕の費用概算までを含めた長計の策定(詳細な積算法)
- 築浅マンションでの費用対効果を高めた長計の策定(モデル類推法)
を可能にしています。
国交省標準書式に対応
マンションサポート福島の長計は、国土交通省により平成20年6月に策定された「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン」に対応しています。(平成20年7月から対応しました。)
さらに、国交省「長期修繕計画標準様式」では不足すると思われる、「調査・診断の概要」については平行して行う建物診断報告書の内容とのリンク、「推定修繕工事費内訳書」については求められる計画書の実現性によって実施設計並みの積算を行うことにより補完します。
理事会・修繕委員会との連携
長計は、あえて悪い言葉で表現すれば、「いかようにも粗雑に、求められるまま低価格に」計画することが可能です。しかし、それでは長期修繕計画を策定する目的は達成されません。建物の特性に沿った適正な長計を作成することで、理事会や修繕委員などの役員の方々の説明を容易にし、区分所有者の理解が得られ、将来の大規模修繕の円滑な実施に大きく寄与することでしょう。
マンションサポート福島が理想と考える長期修繕計画は、一方的に提案(押し付ける)ものではなく、少なくとも役員や修繕委員の皆さんとの連携の上で作られるものと考えます。
また、長計は区分所有者・役員や修繕委員の皆さんに内容を理解されなければ、所詮「絵に描いた餅」となってしまいます。理事会・修繕委員会での計画立案に始まり、説明会・総会での合意形成までが長計策定の一連の業務と考えられます。
費用対効果の最大化
特に新築・築浅マンションでは、分譲時の規約関係書類に含められた根拠の薄い長期修繕計画を採用しているケースが非常に多く見られます。しかし、目下の改修予定が無い段階で詳細な長期修繕計画を策定しようとするのも費用対効果が優れません。
そのような場合は、標準的なマンション規模をモデルとした簡易型の長期修繕計画の策定により、一般的な修繕費用を類推することをおすすめしています。マンションサポート福島では、過去に実施した修繕工事とモデル類推法との費用の乖離を検証し、低価格でも説明資料足る簡易版の長期修繕計画を提供しております。
大規模修繕を見据えた計画
大規模修繕などの改修工事が近づいてきた際は、詳細な長期修繕計画を策定するチャンスでもあります。
目先の大きな支出の妥当性を検証するために、将来的な修繕費用を推定する目的のみにあらず、長計の策定にもう一歩踏み込めば、修繕内容によっては長計内でも十分実施設計並みの精度を求めることが可能です。
建物診断のおすすめ
長期修繕計画策定のための建物劣化診断をお奨めしております。ここで行う建物診断は、大規模修繕などの改修工事の設計を前提とした調査ではないため、なるべく費用をかけずに長期修繕計画の精度を高めることを目的とします。
管理組合・理事会での心配な点や要望事項をヒアリングした上で、建築関連では屋上防水の損耗度調査、外壁タイルの浮きの打診検査、バルコニーや共用廊下のクラック進行の調査などを行います。設備関連では給水管や排水管を採取しての劣化度調査、給排水管内のカメラ調査、マンションの所有する設備に応じてエレベーターや機械式駐車場の調査を行います。
大規模修繕工事は、一般的には長期修繕計画などに基づいて工事対象箇所が選択され、計画的に実施されます。そのため、長期修繕計画が実際の建物の劣化進行の特徴を捉えたものでないと、費用対効果の低い工事を発注するリスクが生じてしまいます。 また、大規模修繕の実施を計画する際に、「建物全体の劣化状況はどうなのか。」「改修する部位の優先度は妥当な判断か。」という疑問が生じるのは自然なことであり、これらの疑問や不安を解消するための根拠として、建物診断報告書が求められます。大規模修繕工事を円滑に遂行する為には、管理組合における合意形成が必要不可欠であるからです。
コンサルティング業者選定支援
マンションサポート福島では、マンションサポート福島が主体となって、長期修繕計画策定・建物診断のサービスをご提供しているのは上述の通りですが、これとは別に、管理組合が長期修繕計画策定・建物診断を(マンションサポート福島以外の)コンサルティング業者に業務委託する際のその業者の選定支援についても承っております。
管理組合が建物診断や長期修繕計画策定を業務委託する際には、まずは複数の設計事務所・コンサルタントからのPRを受けるなどして、委託候補者の選定をします。その後、委託候補者に対し見積依頼やヒアリング等を行いますが、その際に問題になるのが、「各社の仕様がまちまち」であることです。
マンションサポート福島では、事業者選定の際の混乱を避け、複数の事業者の価格比較を可能にする「見積仕様書(※1)」の作成を支援しています。
ここでは、発注仕様書(※1)のサンプルをご紹介します。
※1
「見積仕様書」・・・契約前の見積の際に各業者が準拠する仕様書。
「発注仕様書」・・・契約時の仕様書。「見積仕様書」を元に作成します。